模型制作の練習

コスモゼロへの道。

練習台45号(HG 1/144 ダリルバルデ)

模型制作練習台45号、HG 1/144 ダリルバルデの制作過程のまとめ。制作開始は2023/11/25(土)、完了は2024/01/21(日)。

HG 1/144 ダリルバルデ

HG 1/144 ダリルバルデ

 

 

【経緯】

機動戦士ガンダム 水星の魔女」のプラモデルを3個だけ作ってみることにした。主役メカであるエアリアルにはあんまり興味が湧かず、終盤の主役機キャリバーン、見た目がカッコ良くて気に入ったミカエリス、序盤で登場してすぐに主役に負けたがカッコいいダリルバルデの3機。まずはダリルバルデを成形色仕上げで。

 

【キットについて】

もともと配色は単純なので、塗装しなくても成形色で色分けはほとんどできている。発光箇所には付属のシールを貼ればいい。一部のクリアパーツの色が劇中と違うそうだが、個人的にはあんまり気にならないところ。

装甲の大部分は赤いパーツで、表面のウェルドラインが目立ちやすい。

パーツの合わせ目は目立たないかもしくはスジ彫りに見えるようにされており、ほとんど手を加える必要は無い。ただし、赤いパーツの膝頭の裏側にある合わせ目は段落ちになっておらず、なおかつ膝を折るポーズにすると正面からも見えるので、ここだけはスジ彫りに変えるなどの処理をするほうがよさそう。

本体用のディスプレイスタンドが付属している。本体から分離した武装のためのスタンドは付属しない。

 

【練習課題】

練習台45号の練習課題は次の通り。

(1) 成形色仕上げ。
(2) ゲート処理、パーティングライン処理、ヒケ処理、ウェルドライン処理などの整面処理。
(3) アクリル絵具、アクリルガッシュによるスミ入れ。

課題(1)を前提として、塗装しなくてもつや消しだけで課題(2)の痕跡が消えるようにしなくてはならない。全ての箇所を完璧にやろうとすると大変なので、特にウェルドラインについては目立つ箇所に的を絞って1000番以上のヤスリで磨いた。最終的にトップコートつや消しを吹いたらウェルドラインは消えた。

胸パーツの首の左右と肩パーツについては、ゲート跡やパーティングラインを消したときのヤスリがけが不十分で、つや消しで仕上げたあともヤスリ傷がはっきりと見えてしまった。これは明らかに失敗だったが、強い光を当てながら点検すればこういう傷を発見しやすいことを学べたことは良かった。

自分への戒めとしてヤスリ傷はそのまま残そうかと思っていたが、どうしても気になったので後日修正した。胸パーツには再びヤスリを当ててトップコートを吹いた。肩パーツにはトップコートのみ。

課題(3)については、まずスミを入れるスジ彫りや窪みを針やナイフやキサゲでしっかり罫書きした。穴はドリルで掘った。次にスミ入れ塗料を面相筆でスジ彫りや窪みや穴に流し入れ、少し置いてから、はみ出した塗料を綿棒で拭き取った。

スミ入れ塗料としてはセリアのアクリル絵具とアクリルガッシュを使用した。赤いパーツにはアクリル絵具の赤とアクリルガッシュの黒の混色。白いパーツや灰色のパーツにはアクリルガッシュの黒のみ。いずれにも微量の台所用中性洗剤(キュキュット)を混ぜて、伸びをよくしてから使用した。

スミ入れ塗料の拭き取りには、最初は綿棒に百均のアルカリ電解水を薄く含ませてから使っていたが、乾く前なら水道水でも十分に拭き取ることができると判った。

 

【その他】

発光箇所には原則的に付属のシールを貼った。例外的に顔パーツにのみ蛍光アクリル絵具を塗った。キャンドゥで買った蛍光アクリル絵具のセットがあるから使ってみたかった。顔パーツの表面を軽くヤスリで荒らしてから蛍光絵具の黄と緑を塗った。ブラックライトを当てると黄色は光ったが、残念ながら緑は反応しなかった。

完成後に、胸パーツのカドが欠けていることに気付いた。パーツを落としたかぶつけたかしたのだろう。前述のヤスリ傷の修正のときに、併せて欠けた箇所のあたりにヤスリをかけてカド出しを行うことで、その箇所がほとんど目立たなくなるようにした。

 

【感想】

今回の学びをまとめると次の通り。

・パーツの表面を点検するときには強い光を当てるべし。
・アクリル絵具・ガッシュによるスミ入れ。
・その場合の拭き取りは水道水でいけそう。

今回はパーツが未塗装だったから、スミ入れ塗料の拭き取りにはアルカリ電解水と水道水のどちらを使っても良かった。しかし、パーツが水性アクリル塗料やアクリル絵具で塗装済みであれば、アルカリ電解水では塗膜を損なうおそれがあり、水しか使えないだろう。いずれ実際のところを試したい。