模型制作練習台42号、SD 三国創傑伝 甘寧クロスボーンガンダム。制作開始は2023/04/01(土)、完了は2023/08/27(日)。
【経緯】
練習台15号 SDクロスシルエット クロスボーン・ガンダムX1および練習台40号 SDガンダム GジェネレーションF クロスボーン・ガンダムX2に続く、SDのクロスボーンの3機目。
この甘寧クロスボーンガンダムという機体は長谷川裕一の原作漫画には登場しないから、特にこだわりも感じなくてずっと買わずにいたが、Instagramで他の人の作例をいろいろ見ているうちに挑戦したくなって結局購入した。宅配便で受け取ったその日に制作を開始した。
【キットについて】
パーツ数は抑えられていて組み立てやすい。その代わりパーツ分割は色分けに沿っていない箇所も多い。また、後頭部に合わせ目があり、あちこちに肉抜きがある。
黄色と赤のクリアパーツがある。黄色のランナーはクリアとそうでないものの両方があるが、赤のランナーはクリアのみで、赤のパーツは全てそのランナーにまとめられている。
ツインアイと色分けを補うためのシールもあるが、素組みにこのシールを貼っても箱絵や塗装例のような色分けには到底足りず、塗り分けを要する箇所が多い。
ただでさえ関節が少ないSDであるうえに装飾がごてごてしているせいで四肢の可動には制約が厳しい。
【練習課題】
練習台42号の練習課題は次の通り。
(1) セリアのアクリル絵具で塗装する。下地にはダイソーのプライマーを使用する。ただし、一部のクリアパーツを除く。
(2) 金色の絵具を使用せず、光沢を塗装で表現する「ノンメタリックメタル塗装」を試す。
(3) シールは使わない。ツインアイは薄いプラ板で作る。
なお、ツインアイを例外として、合わせ目や肉抜きを含む形状の修正は行わなかった。
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課題(1)について。練習台40号に続きセリアのアクリル絵具を使用した。ネットで見る作例では、隠ぺい力の高さからかアクリル絵具よりもアクリルガッシュを使うことのほうが多いようだが、塗膜の強さで比較すると絵具のほうがいくらか優れている。このことは事前の実験でも確かめていた。
下地には練習台40号ではGSIクレオスの水性サーフェイサーを使用したのに対し、この練習台42号ではダイソーのプライマーを使用した。事前の実験ではダイソーのプライマーを使った塗膜のほうが強かった。
実際にアクリル絵具で塗ると、塗り分けの際にはみ出した絵具はすぐに水を含む筆で拭うだけで除去することができた一方で、隠ぺい力が低いために何度も重ね塗りしなくては十分に発色せず、特に塗り分けの境界線はぼやけがちになった。もし塗装前に境界線をケガいて塗装後にスミ入れしていたら改善できたのでは。
また、塗装後にエナメル塗料でスミ入れして余分を溶剤で拭き取ると、ところどころ塗膜が剥げることがあったが、練習台40号のときほどではなかった。アクリル絵具の他の特徴については練習台40号の記事に記載。
なお、一部のクリアパーツはタミヤの水性アクリル塗料で塗装した。具体的には胸のエンブレムと背部の炎状のスラスターがこれにあたる。その理由は、部分塗装でクリア部分を残す場合に、塗装箇所にのみキレイに透明のプライマーを塗布するのが難しそうだったから。
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課題(2)については、ノンメタリックメタル(NMM)塗装を我流でやってみたが正直しくじった。黄色にする箇所にはまず黄色と白の混色を塗り、次にハイライトや影を入れてみたが、仕上がりを見るとぜんぜん金色の光沢には見えない。
今回の作業の最大の障害は、塗り分けに手間がかかることとNMM塗装が難しいことだった。途中で嫌になって放り出していた期間も結構長かった。作業期間がほぼ5か月にまで及んだ理由はそれ。
この挑戦の唯一の功徳は、あまり使いみちの無さそうな金色のアクリル絵具を買わずに済んだこと。
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課題(3)について、練習台40号と同様の作業であり特に困難は無かった。横方向のグラデーションを施した塗装もうまくいったと思う。ただし、完成品ではそもそもツインアイは見えづらく、グラデーションがあることもほとんど判らない。残念。
【その他】
説明書の絵や塗装例に従うなら肘関節の内側を灰色に塗装しなくてはならなかったが、見落として塗り損ねた。トップコートを吹いて最終組み立てをして写真まで撮ったあとに気付いた。目立つところでもないからこのまま。
彩色の主な塗料としてアクリル絵具を使用するのは今回までにしようっと。ただ、成形色仕上げの場合にアクリル絵具あるいはアクリルガッシュでスミ入れすることには挑戦してみたい。
タミヤの水性アクリル塗料のチタンシルバーを今回初めて使ってみた。フラットアルミやクロームシルバーよりも少し暗い銀色として使えるのではないかと思う。ただし、筆塗りではダマになりやすいかも。
以前、練習台11号のときにクロームシルバーを主体にして調色しようとしたことがあるが、それよりもこのチタンシルバーのほうが良さそう。