模型制作の練習

コスモゼロへの道。

練習台34号(HG バンイップ・ブーメラン)

練習台34号はHG 1/72 バンイップ・ブーメラン。制作開始は2022/06/12、完了は2022/09/11。

 

「境界戦機」は「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」の監督などのスタッフがその次に手掛けた作品ということで観ていた。近未来の日本がオセアニア、アジア、ユーラシア、北米の4勢力によって分割支配され、主人公がなりゆきからレジスタンスに身を投じるという筋立てのロボットアニメ。今年6月に一応の完結を迎えた。

このバンイップ・ブーメランはオセアニアの陸戦用メカという設定。あんまりカッコいい活躍はせず最初から主役メカにコテンパンにされる役回りだが、デザインも名前も面白い。そんなわけでプラモデルを買ってみた。

名前の「バンイップ(バニップ)」というのはオーストラリア先住民のなかで語り伝えられた水棲の怪物らしい。鋭い牙と長い尾を持つ四足獣というのが複数のイラストに共通する特徴で、例えるなら怪獣化したセイウチみたいな感じかしらん。

一方、メカの見てくれは「立てばカンガルー、座ればカエル」という感じ。しかし、二足歩行のうえに装甲が森林に紛れやすそうな緑色とあっては水棲の四足獣は連想しがたく、「歩く姿はバンイップ」とはいかない。

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練習台34号の制作作業の開始は2022/06/12(日)、完了は2022/09/11(日)。例によって途中で長く放置したこともあって3か月もかかった。今回のこのまとめは、他に写真ネタが無いときに投稿しようと思っていたら、結局投稿までに2週間も温存してしまった。

練習課題は次の通り。
(1) 整面処理をちゃんとやる。ヒケ処理、カド出し、合わせ目消しなど。
(2) 塗面が擦れて塗装が剥げることを防ぐため、クリアランスを確保する。
(3) ネイル用のラメを使ってキラキラさせる。
(4) (3)に付随して、エナメル塗料を塗装に使う。

課題(1)については、ヤスリがけを結構頑張った。しかし、ヒケ(プラスチックの成形過程で生じる表面の凹み)は残った箇所もある。残念。逆に、パーツのカドはわりと最初からくっきりしていたので、ヤスリがけを頑張った成果があるのか無いのかよく判らない。

合わせ目消しについては、バンダイの最近のキットとしては意外なほどあちこちに段差があり、接着しただけでは全然足りないのでパテを盛ってヤスリをかけてを繰り返さなくてはならず、当初の予想より面倒な作業になった。しかも、仕上がりを見ると合わせ目が消しきれていない。残念パート2。

課題(2)については、可動部分の様子を確認しては擦れそうな箇所をナイフで削るという作業を何度も繰り返した。その甲斐あって、塗装が剥げる様子は今のところほとんど無い。やったね。

課題(3)については、赤いラメを赤い水性アクリル塗料に混ぜて頭部の中央および左右のセンサーに塗り、はみ出した部分はマジックリンで拭き取った。センサーの中央にはクリアーレッドを厚く重ね塗りして、ラメによる凸凹が表面に生じないようにすることができた。

一方、左右の細い部分を拡大して見るとラメの粒の並びかたが密ではなく塗料も塗りきれておらず隙間が見えるのが気になる。パッと見には目立たない箇所だからこんなもんでいいかという感じだが、ラメの上手な使いかたについてはもっとよく検討する必要がある。

課題(4)については、課題(3)の水性アクリル塗料をマジックリンで拭き取るときに、その下の色まで一緒に拭き取るとまずいので、下の色にはエナメル塗料のライトグレーを使用した。エナメル塗料でこの広さを塗るのは初めて。水性アクリルとは要領が違って苦戦した。結果はこれもまぁこんなもんでいいかという感じ。

練習課題とは別に配色についても検討した。本来より暗くしたほうがカッコ良さそうなことと、もし森林に紛れやすいような色に塗るのであれば白が使われるのは不自然なことを考え併せて、練習台26号(コスモタイガーII)のときに作ったライトブルーと白の混色を流用して白の代わりに塗った。また、緑も成形色より若干暗くした。

いつものように筆塗り。スミ入れの前につや出しニス(ハイグロスバーニッシュ)を塗ったとき、あまり希釈しないほうがいいのにうっかり希釈してしまい、これを筆塗りしたら大量の気泡が生じ、表面が荒れる結果になった。写真1でも右脚に気泡の痕が見える。希釈したニスを惜しまず捨てるべきだったな。これも経験だな。

その他にも、練習台33号の付録として水転写デカールがあったのに貼るのを忘れそうになるなど、いろいろしくじった部分もあるが、まぁなんとかなったんじゃないか。

 

(追記)

緑系の塗料としてはタミヤの水性アクリル塗料の暗緑色(J.N. Green=旧日本海軍の緑)、ライトシーグレイ、クリヤーグリーンを持っていて、その他にはライトブルーの色味も少し緑がかっているが、普通の緑は持っていなかった。そこで暗緑色とライトシーグレイを混ぜて使用したところ、ちょうど欲しかった暗めの緑で塗ることができてよかった。